冬支度とおばあちゃんの知恵

感動ポイント:「北風が冷たくなったからもうすぐ雪が降るね」と何気なくつぶやいたおばあちゃんの背中からは含蓄がにじみ出ていた。

今年ももうそんな時期がまたやってきたんだな。こんな時期になると畑から大根や赤かぶなんかを採ってきて、寒いなかを冷たい水で洗う。漬けものにするために。大根は葉っぱがついたまま干し、赤かぶは葉っぱを採ってから干す。同じ根菜でもそれぞれ漬け方が違うからやり方も違うらしい。かぶも丸いのと長細いのが2種類あって、「それぞれの漬け方がまた違うから」と言って一緒にはしない。そんなおばあちゃんのこだわりというか、長年培われてきた記憶という名の知恵はなにも漬けものだけではない。干し柿もまたしかり。ころんとした丸柿ではなく、ちょっと先が尖った感じのしぶ柿をあえて使う。しっかり皮をむき、へたの所にひもを上手にくるっとかけてはいくつもいくつも外に干していく。「冷たい風にさらさないとおいしいのはできないのよね」。そう言いながら、毎日忙しく冬支度をしている。おいしいものを昔ながらのやり方で作る、そんな風景がここにはある。気がつくと、私はおばあちゃんの手をじっと見つめていた。

  • 収穫してきたばかりの大根と赤かぶ。
  • 大根は葉のついたまま冷気にさらす。
  • 寒いなか冷たい水で洗うおばあちゃん。
  • 庭の軒先に吊された干し柿。
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